しかし、冷静に考えたらこれは恐ろしい話だ。
もしも僕が火傷をしたのが演奏会の一日前だったら?
もしも演奏直前に交通事故に遭ったら?

オーボエがいないと曲自体が成立しないような曲も多いこのオケという世界。
ハッキリ言って、自己の管理には気を付けないと行けない。
そういえばN響のObの茂木大輔が同じようなことを本に書いてたな。

そしてもっと怖いのは、自分が気を付けていても他のヤツが怪我をしてしまうかも知れない、と言うこと。よく考えたらオケの管楽器は全員がある意味ソリストのようなもの。木管だけでも編成によって多少は変わるが大体10人、金管も入れると大体20人もいる。こいつらの誰かが不慮の事故で欠けてしまったら?…そして、だからと言って弦楽器の人がいくら事故に遭ってもいい、というわけでもない。コンマスが事故に遭ったら?コンマスだけじゃない。もしヴァイオリン一人でも欠けたら響きが変わってくるぞ。そして一番困るのは指揮者が事故っちゃった、っての。こんなとき、本当に、どうする?

演奏会にまではまだまだ遠い。今回の事故は不幸中の幸いと言えるかも知れない。
しかし、演奏会前にはこういった事故を、決して、決して起こしてはならない。
オーボエ奏者は演奏会前にもし怪我をしたら痛み止めを注射して痛みに耐えてでも舞台に上がらなければならないし、もしも生命が助からないような事態になったら代吹きの人間を見つけてから死ななければならない。そういう楽器を選んだのだ。仕方がない。

…そして、僕は今まさにそういう状況にいる。
明日はテストなのだ。しかも、筆記。
もしも僕が演奏会前にそういう状況に立たされたときにしっかりとしたオーボエ奏者としての対応が出来るかは、明日のテストの出来如何にかかっているのでは無いかとも思うのだが、どうか。(大げさか?)

しかし、これだけ勢いでタイピングできるんだからきっと大丈夫なんじゃないかと思った。