ボケ、ツッコミ論
しかし、ツッコミとは漫才の中でも非常に重要な位置を占めていることをご存じだろうか。漫才を見てみると(なるべく観客の前で漫才を行っている、ライブ形式のものを見ることを勧める)観客が笑う場所は、「ボケ」がボケている場所ではなく、ツッコミが突っ込んでいるところなのである。ツッコミとは観客の代弁であるという見方も出来る。寒いボケであっても優秀なツッコミが上手く、タイミングを外さずに突っ込めば大爆笑に変えることもできる。まさに、ボケを生かすも殺すもツッコミ次第なのだ。ツッコミ役の責任は重大である。
ツッコミ役を疎かにするとボケを殺してしまい、その結果悲惨なものとなってしまう。しかし、ツッコミ役が優秀であれば死ぬボケも生かすことができる。ツッコミはただのリアクション役ではなく、ボケを上手く生かす方向に持っていく役なのだ。ツッコミのタイミング、台詞、体の動き、その全てが重要となってくる。ボケ役よりも色々と考える要素は多いだろう。ボケは天才タイプが多く、ツッコミは努力家タイプが多いのはその為なのだ。(どこまで行くんだこの論文は)
しかし、ツッコミ役はソロでの活動が難しい。ツッコミ役はどうしてもボケに隠れてしまい、目立たない。損な役割を演じなければならない。しかし矢部浩之はソロでも十分活動できている希有な例であるともある意味では言えるのだが…確かにお笑いの企画なんかでも矢部浩之も体を張って笑いを取ろうとしているところは十分に評価したい。でも本当につまんない。特に「めちゃイケ」で進行役を勤めている矢部浩之は本当につまんない。矢部浩之は企画なんかでボケ続ける岡村孝史をいじりきれていない面もある。結果、岡村孝史が一人歩きしてしまうことになっている。酷いときには他のお笑いコンビのツッコミ役に突っ込まれている始末。「めちゃイケ」に於いては、矢部浩之はもはやツッコミ役というより進行役である。めちゃイケじゃないけど、大晦日にやってる岡村が火の中に飛び込んだりするアレだって矢部が司会だから本当につまらん。
