オケ狭間


ふと思った。
オケも「魅せる」時代なのではないのかと。
のだめカンタービレ」ってマンガで同じようなことを言っていた気がするが。
「魅せる」ことに特化したオケがあってもいい気がする。そう思いませんか?思いますよね?


例えばこんなの。


ヴァイオリン協奏曲とかで、ソリストが登場すると、いきなり鶏の頭を切断して、生き血をすするって奇声を上げつつ舞台に立つ。ソリスト血だらけ。あと舞台に火をつけたり火炎瓶を投げたり花火やスモークを使ったり。そして指揮者が舞台に唾を吐き燕尾服を脱いで上半身裸になり、怒りにまかせて指揮台をその辺にいるチェロ奏者かなんかに投げつける。キレたチェリストヴィオラ奏者を殴るって周り(ベース、ヴァイオリン→木管金管の順を推奨。そして、待ってましたとばかりにマレットやらドラやら色々な物で殴りかかる打楽器(打楽器は投げつける物や殴りかかる物がいっぱいあるのでお得)、ガソリンを撒いて火を付けるコンマスなど)を巻き込み喧嘩が始まる。その間15分。もちろん、喧嘩など止めずにそのまま指揮者が棒を振る。
もうね、その時点ですっごい注目されると思う。全米が注目するね。
そんなパンクバンドなオケが見たい。すごく見たい。(パンクのイメージが少し間違ってる気もするが)


演奏を始まったらこれもすごかったり。
頭の裏でギターじゃなかった、ヴァイオリンを弾いたり、ギタじゃなかったヴァイオリンをすっごい上に挙げて弾いたり、振り回したり、ぐるぐる回ったりジャンプしたり走り回ったり、カデンツァで何故か叫んだり、曲の最後にはヴァイオリンを舞台に叩きつけて、さらに指揮者か何かがそれをロードローラーか何かで轢いて、ソリストが客席にダイヴして、客に殴りかかる。壊すヴァイオリンは高いのだとなお良し。ストラディヴァリとか。


交響曲が始まる前にも、もちろん喧嘩をする。
第3楽章の真ん中あたりで全員で客席になだれ込んで乱闘を始めるとなお良し。
第2楽章辺りで早い人だともう既に喧嘩をはじめている。
第1楽章辺りでコンマスや指揮者が既に行動を始めていると良し。
豚の頭を投げつけたり、ガラス瓶を投げたりゴミ箱を投げつけたり酒を飲んだりタバコを吸ったりゲロを吐いたりティンパニを投げつけたり失神したり酒瓶を投げつけたり蹴り回したり反響板で野球をしてりバットを持って客を追いかけ回したりねげろを吐いたりあらゆる打楽器を客に投げつけたりいろいろやる。(この半分ぐらいはオケの人だとリアルで打ち上げとか合宿とかでやってるよね)
そんな風に演奏会が終わる。アンコールは気分次第で30曲やったり何もやらなかったりする。


そんなオケがすっごく見たい。


演奏する曲目はどうしよう。
やっぱ、パンクな作曲家じゃないとダメだろうな。
ベートーヴェンモーツァルトチャイコフスキーワーグナーあたりはどうか。
交響曲だと、ベートーヴェン交響曲第7番あたりがオススメか。
あれ?結構スタンダードだ。やっぱそんなもんなのかな、オケって。


こういうオケだと、オケの名前はできるだけ健全なものだといいよね。
OO交響楽団とか、OOフィルハーモニック・オーケストラとか。
こういう名前だと、間違っておじいちゃんとかが入ってきて、実際に演奏を見てジ・エンド状態になってとても楽しいことになるから。指揮者はなるべくそんなお客様を狙って指揮台を投げつける。(指揮者は投げつける武器が少ないので行動がワンパターンになりがちだが、身軽さを逆手にとって率先して殴りかかる切り込み隊長的な役割で。)


一部でマニアックな人気を博しそうなこのパンク・オケ。誰かやりませんか?